これには生活面の予防、飲食面の予防、医薬面の予防の三つがあり、さまざまな人たちについて、それぞれ詳しく、かつ簡単で実行しやすい漢方処方を提示している。
それによると、生活、飲食面の予防では、着ている衣服を適時に増やしたり、減らしたりして、寒暖に対応する。飲食は適時、適量、適温を守り、刺激物は減らす。仕事と休息については規則性を持たせ、よく動き、早く寝る。心のバランスを保つ。インフルエンザに対する恐怖心は気の機能を乱れさせ、かぜをひきやすくなる。このほか飲食はあっさりしたものにし、脂肪の多い、味の濃いものを少なくし、簡単でおいしい薬膳にすると、インフルエンザ予防に役立つ。
処方1 虚弱体質でかぜにかかりやすい人
太子参10グラム、蘇葉6グラム、黄キン(キン=草かんむり+今)10グラム、牛蒡子10グラム、
処方2 顔が赤く、口や鼻が乾燥する人
大青葉5グラム、紫草5グラム、生甘草5グラム
処方3 顔色が悪く、腹部にいつも膨張感のある人
蘇葉10グラム、佩蘭10グラム、陳皮10グラム、
処方4 のぼせやすく、息がすっぱい臭いのする子供
カク香6グラム、蘇葉(カク=草かんむり+霍)6グラム、銀花10グラム、生山サ(サ=木へん+査)10グラムをそれぞれ清水で煎じて毎日1服、服用する。
注意事項:服用期間、老人は医師の指導に従い、量を適切に調整す る。慢性疾患のある人や妊婦は慎重に服用する。インフルエンザ予防の漢方薬の長期服用は適しておらず、一般に3―5日とする。服用期間または服用後、気分が悪くなった場合、直ちに服用をやめ、直ぐに医師に相談する。これらの漢方薬に過敏な人は使用してはならない。過敏な体質の人も慎重に服用する。いわゆる秘法や偏った処方を信じてはならない。
ただし、上記は中国人向けの量であるため、日本人の体質に対しては強すぎる懸念があるため、漢方医、薬剤師の指示で服用すること。